もし、あなたが経営者なら──
「みんな頑張っているのは分かる。でも、結果がついてこない」。
そんな焦りを感じたことはないでしょうか。
手をこまねいているわけではない。
「打ち手」は考えている。経営者として当然の責任だ。
でも、「これだ」という策が見つからない。
以前はもう少しうまくやれていた気がするのに。
もし、あなたが現場を担う社員なら──
「やるべきことはやっているのに、成果が出ない」。
上司に相談しても、何か煮え切らない。
変えるべきなのか、でもどう変えていいか分からない。
そんな手詰まり感を感じることはありませんか?
こうした違和感は、今や多くの組織で共有されています。
その背景には、そもそも「課題の性質」が変わってきている現実があります。
リーダーシップ論で知られるロナルド・ハイフェッツは、課題には大きく2つあると述べています。
技術課題:正解があり、専門知識や手順で解決できるもの
適応課題:正解がなく、関係者自身が価値観や行動を変える必要があるもの
例えば、パソコンの故障は技術課題。
修理すれば済みます。
一方、チーム内の信頼関係の欠如は適応課題。
仕組みだけで解決することはできません。
以前は、ほとんどの問題が技術課題でした。業務も売上も、経験則や手順で十分に回っていました。
ところが、今は状況が違います。
その理由には、次のような社会的変化があります。
① 社会が複雑になった
「誰から見ても正しい答え」が見えにくくなりました。
働き方や価値観が多様化し、共通の「当たり前」が崩れています。
制度や方針を一律に押し付けると、反発や摩擦が新たな課題となることもあります。
② 技術課題は機械や仕組みに任せられるようになった
業務効率化や自動化は進みました。
機械的な効率化は、その余地がすでに少なくなっていることを意味します。
それでも仕事が楽にならないのは、人間にしか扱えない「意味」や「関係性」の問題だけが残るからです。
③ 組織がフラット化している
上下関係による指示・命令ではなく、仲間としての協働が求められる一方で、「うまく連携できない」「責任の所在の曖昧さゆえの無責任」といった葛藤も増えています。
といって、トップダウンで押し切ることも通用しにくい。
④ 変化が激しく、予測がきかない
インターネットやSNSなどの発展により変化のスピードは加速し続けています。
あらゆることはすぐ過去になり、過去の成功体験が通じなくなります。
何かの正解を求めるよりも、不確実性に耐えながら「変わり続ける力」が問われています。
私たちは問題が起こると、まず「これまで通りのやり方」で対応します。
「人は習慣の生き物」と言われるゆえんです。
マニュアルを見直す、仕組みを整える、研修を導入する。
どれも意味のある手段ですが、それだけでは変化が起きないことも多い。
なぜか?
それは、課題の本質が「やり方」ではなく、「考え方」「感じ方」「関係のあり方」にあるからです。
つまり、“物や事”ではなく、“心や認知”に関わる問題になっているのです。
形あるものから形なきものへの課題の移行。それが適応課題の本質です。
このような課題、しかも次々と出てくる課題、を「あなたひとり」で解決できるものでしょうか?
──たとえ、あなたが全ての責任を負うべき立場にあったとしても。
必要なのは、「対話」という「プロセス」です。
対話とは、ただ話し合うことではありません。
意見をぶつけ合うことでもありません。
問いを通じて、互いの違いを尊重しながら、共通理解を育てるプロセスです。
「どうするか」ではなく、「なぜ、そうしたいのか」
「解決」ではなく、「意味づけ」
「説得」ではなく、「相互理解」
対話のなかで生まれる“納得感”が、適応課題への対応を可能にします。
もし「組織の対話力」を上げたい。どうすればいいか知りたい。
そんな風に感じていただけたら、ぜひ一度弊社にご連絡ください。
変化の時代に必要なのは、最初から正解を持つことではなく、問い続ける力です。
問う力は客観的な第三者だからこそできる側面もあります。
聴いてもらい、問うてもらう。
その機会を通じて「対話を体感する」ことから、対話力が培われ始めます。
サービスの詳細については
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